No.155 [天地燃ゆ!いざー]
2010年7月号



HOME

HOBBY PAGE HOME

小説

ひねくれコラム

おもしろ株日記

兵法書


































Contact
有限会社 エイトバッカス
〒573-0081
大阪府枚方市釈尊寺町
25-23-205
TEL/FAX
072-853-7930
代表者:木山 利男


【ひねくれコラム】NO・155

〈天地燃ゆ!いざー〉

▼彼は一体、何を考えているのだ。相も変わらず―。あくまでも
武力での統一を目論んでいるとしか云いようがない。国家体制の
中心を軍備、軍人を優先とする先軍政治で賄(まかな)おうとして
いる。分相応を否定する核を保持し、体制保持に躍起となってい
る。
▼つい最近の哨戒艦撃沈事件の件においても、原因の出処(しゅ
っしょ)があきらかであるにもかかわらず、白(しら)を切り通す、
あの外交戦術。過去においての「ラングーン爆破事件83年」、
「大韓航空機爆破事件87年」「日本人拉致問題」等々、負の快
挙にいとまがない。一遍の反省もない。そのテロという冒涜に対
して一遍の反省もないー。
▼それにもかかわらず何故、韓国は耐え続けているのか。そして
何故、米国は耐え続けているのか。そして列強ひしめく中、なぜ
彼は無謀な行為をし続けるのかー。それには時計の針を一九五〇
年に戻さなければならない。数年前にこのコラムで書いた核心に
再度迫ってみる。
▼一九五〇年に勃発した「朝鮮戦争」における突然の北の侵攻。
その攻防は省く。第二次大戦後に38度線を境に北と南に分裂し
た体制の違い。大国のエゴがこの状況を創り出したと云っても過
言ではない。米対中・露との代理戦争の様相も呈する。
▼片や共産化を目指すための武力攻撃。片や自由主義を守らんが
ため、そうはさせじと刃を返す、イデオロギー(思想)を賭した
戦いであったことは云うまでもない。

--------------------------------------------------------------

▼その背景やいかにー。『国境線(border)』以外、何ものでも
ない。思想・信条を一(いつ)にする「中・北・露」の3カ国は共
に国境線を接する。その3カ国が交わる唯一の国境地帯が北緯4
2度以北にある豆満江(トゥマン川)の河口付近にある。
▼もし韓半島が武力により北に統一された場合、我が日本国及び、
駐留米軍の目前に核保有の巨大な国家が現れる。逆に自由陣営す
なわち、韓・米によって統一されれば、中・露と米・韓が国境を
接することになる。
▼そこに何が生じるか? 中・露及び米、3カ国の「核」が至近距
離で対峙することになる。滑稽(こっけい)極まりない状況を生み
出す。何としてでも中・露としては、緩衝地帯としての役目を果
たす38度線以北の「北」を現状維持のままで存続させたい。米
・韓とて同じ。あえて膨大なリスクを犯してまで韓半島を統一し
ようとの思惑はない。
▼その方程式を心得ている北は、超大国を相手に傍若無人の厚顔を
尽くす。大国への従属を排する主体(チェチュ思想)であればなお
のこと。されど突然、予期せぬ出来事がいつ起きるやも知れん。神
のみぞ知る。その場合、北の「核」の行方は―。
▼その悪夢のシナリオを超越する米・韓「作戦計画5027」がす
でに待機する。安保理常任理事国である中・露においても懸念は同
じ。最優先は北の核の安全確保。瞬時に米・韓・中・露の共同作戦
が作動する。そのとき我が日本国の立ち位置(役目)は? つい最
近まで「駐留なき安保―」なんて云っていた宰相がいたが―  
                         ―夢追人―

-------------------------------------------------------------

―編集後記―
 部屋から見下ろすジャングルの間に小さな公園がある。
約70坪ぐらいの広さ。子供用の鉄棒とブランコそして、
小さなベンチがある。
 一か月ほど前、夕方になればその公園で中学生ぐらい
の十数名の元気な少年たちが野球をやるようになった。
野球といっても正式なものではなく、木切れを構え、
スポンジのボールのようなものを打つ。もちろん素手。
ワイワイガヤガヤ元気闊達な声に微笑ましさを感じてい
た。
 ところがばってん!ある日からその歓声は途切れた。
「何でやろ?」と目の前の公園に行ってみると電信柱に
『危険、ボール遊び禁止』の張り紙。ちょっと待て!
危険ってありえない。たかがその程度で禁止とは―。
元気な少年たちの遊び心を奪うつもりか!と怒ったとこ
ろで相手は行政。住民の声を無視するわけにもいかずつ
らい立場だ、行政側も。
 箸の転んだことに苦情を云うおっさん、おばはんは何
処にでもいる。情けなかー。気兼ねなく、好きなように
遊べる昭和の時代に連れ戻してやりたし。
あの元気な少年たちを―。     ―T・K―

-------------------------------------------------------------

<戻る>

Copyright(C)2010 All Rights Reserved Shinicchiro Kiyama.